APERUNZ NOTE

aperunz.labの備忘録。ビデオ撮影のこと、漫画のこと。

2000年から現在までのBOTYベストショーまとめました!!【2000年~2005年編】

 BBOY以外にはなじみの薄いブレイクダンスの世界大会、battle of the year、通称BOTYというものがあります。1990年から行われている歴史ある大会で、世界中から1万人以上のダンサーが集結するお祭りのようなイベントです。

 今年大会史上初めて、日本代表が世界一位に輝きました。そこで日本勢として初めて参加を行った2000年から現在までのショー部門での最優秀賞、ベストショーを動画でご紹介したいと思います。bboyショーの参考に。またbboyシーンにおける流行り廃りの資料的にご利用ください。

 

2000年 早稲田ブレイカーズ(日本)

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 正式に日本代表として参加した2000年(前年度はスイスとの合同チーム)。会場を沸かせたのは「早稲田ブレイカーズ」でした。bboy O-HASHIさんのヘッドから始まるショーはオリジナリティあふれるムーブと、クオリティの高いルーティーンで、この当時のメルクマーク的ショーケースでした。依然としてソロ回しが主流であった当時において、構成におけるメリハリの付け方やフォーメーションの見せ方は日本らしい技巧派なところを見せつけていたと思います。また連続して繰り出される組技が飽きさせない演出になっていて、このころBOTYはオフィシャルビデオでもショーを完全にみることができませんが、カットが入っているとはいえ完成度の高さをうかがわせます。

2001年 Visual shock(韓国)

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韓国代表も初登場にして賞を受賞した国の一つです。当時ポテンシャルの高さが噂されていた韓国でしたがUKとbotyの舞台でそれを証明した形になります。全員のスキルの高さ、またそれぞれが持つ個性がバチバチシナジーを生み出しています。また小道具の使い方が抜群。トランポリンや扇子を巧みに利用し、また視線誘導にも成功しています。若かりし頃のbboy bornやbboy snakeが大暴れです。

2002年 Vagabonds(フランス)

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途中からの映像しか発見することができませんでしたm(_ _)m

BOTY2002はやもするとbboy hong10(韓国)の年だったのですが、ベストショーはバガボンドが獲っています。戦争がテーマの根幹のあり色の統一が図られながらも、今なお活躍する天才Salahの強烈な個性とbboy nonoの荒くれたパワームーブ、ramineのフラッグスピンなど今でも通用する技の目白押しです。前半のスキルをガンガンぶつけてくる流れから後半はしっかりロック、ポップなどの多ジャンルも経由して散らからずにまとめ上げる。まんべんなく沸かしどころを配置した良いショーでした。またスポットの当たっているダンサー以外の処理が見事で、ソロ以外の人も観客に対して不注意にならないよう気を使っている点はぜひ見習いたいです。

2003年 Fireworks(日本)

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 再び日本。クオリティの高さと破天荒なムーブの混在するヤバいショーケース。bboy O-HASHI、isopp、gunjo等超有名どころが在籍し、クリーンでエッジのある振りが見ていて気持ちがいいと思います。つかみでヘッドスピン目覚まし時計で沸かし、その後のisoppさんgunjoさんの鏡越しムーブで、発想奇抜ながらもダンスのうまさが伺え安心してみていられるショーケースか…と思いきや、トリックスターおかだっちさんの登場で安心感をぶち壊していきます。ソロでの危険度の高い一転側転を連発し、その後会場端にひたすらダッシュ!!映像では確認しずらいですが会場設営のスピーカーをよじ登ります。これ世界大会のショーケースですよ!?MCも思わず大爆笑です。その後も完成度の高いフリと頭のおかしいおかだっちさんのオンパレード。感情が変なことになります。

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公式では全然写っていないですけど、あの人ショー中に火ぃ吹いてますからね。

後半ファイアーワークス的組技は圧巻。最後の展開まで含めてまるで白昼夢を見ているかのような疾走感はおすすめです。

2004年 Break the funk(イタリア)

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 2年連続出場。2年目にしてベストショーを獲りました。2004年は不思議な年で上の動画を見てもらうとわかると思うんですけど、そこまでスキルが高くなく派手でもないショーなんですよね。ポッパー兼ロッカーが一人いてその辺の構成はうまいと思います。

 おそらく文脈として前年度出場時に、期待値を上回る完成度の渋いショーをしていたこと、また前年度のポケモン優勝によりスキル偏重時代の兆しが見える中でback to basicの流れを意識したものかと思われます。難しいところですが…Gambler(韓国)、funkastic armade(フランス)、モーコン(日本)というスキル、トリックでは断トツなんですが当時安定性や基礎力などでみると難しいチームが多数出場している局面のなかで、シーンのためにあえてイタリアを選んだ可能性も否定はできませんね。

2005年 一撃(日本)

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 いまだに「BOTY史上最高のショー」と一部で言われている一撃のショーケース。ターンテーブルに見立てたフットワーク、異常にBPMが早い楽曲、音ハメを意識した編曲とフリ構成と新規性抜群のショーです。

 しかし語られるべきはやはりbboy katsuさんのソロ前後の流れでしょう。shinさんのロングドリルが非常に決まり、会場がバカ沸きの中一人だけ違うポジションの(服も他メンバーと違う)Katsuさんが登場します。局面も後半です。

 そこでかまされるのはミュージカリティの高い音ハメムーブの連続です。DJ役として現れた彼が音と一体化して踊るさまは徐々にアドレナリン値を上げていき、また溢れるエナジーに会場のボルテージも否応なし上がっていきます。最後のバイブレーションからの立ち上がりポーズを決める様に観客から割れんばかりの歓声が上がります。そして最後のあのセリフ。エンターテインメントとしての完成度は非常に高いです。正直今見ても鳥肌が立ちます。

 

6年間中3回も日本がベストショーを獲っています。やはりその当時のbboyworldのBBSなどを見てても日本はショーの国の印象が強いようでした。

しかし2006年から2010年をまとめてみたいと思います。